1. 未来を編む小さな手

ひと遊びした後、小さな指で毛糸をくぐらせながら編み棒を動かしている姿が、何とも愛らしい。

春から小学生になる私の小さなお友達。最近我が家に遊びに来ることが多くなった。先日保育園で習ったばかりの編み物を見せたくて、編みあがったピンクのマフラーを大事そうに持ってきた。自分で仕上げたというそのマフラーは、子供サイズながらしっかり編み込まれていて、驚かされた。 「上手ね」とほほ笑むと嬉しそうに「次はお父さんに編んであげたい」と話してくれた。 それならばと、しまってあった編み棒と少し太めの毛糸を取り出した。大人サイズなので、目数を増やした。表目と裏目魚交互に編む少し難しいメリヤス編みを教えることに。小さな手には、なかなか複雑だが、集中して取り込む姿がなんとも健気で可愛らしい。 しかし、すぐに「なかなか進まない!」と泣き出しそうな顔に。なだねながら、公園へ誘い出した。ボール遊び、鉄棒、滑り台とフルコースで遊び、満足そうに帰宅すると、また編み棒を手に取り始めた。けれど、眠気と闘いながらの作業に、だんだんまぶたが重くなる。 (がんばれ、がんばれ!)と心の中で応援しながら、そのひたむきな姿を見守った。

小さな手が編む一目一目。その先には、彼女の未来が広がっているように感じた。これからどんな夢を追いかけるのだろう。 いつかまた、「好きな人にプレゼントしたいと、編み物を持って訪ねてくる日が来るかもしれない。

隣で紅茶を飲みながら、毛糸球を転が玉を転がす。れいわ編み物が作る穏やかな時間が、優しくて小さな幸せを広げていく。

 

鹿園春号No.151 令和7年3月発行

一般財団法人鹿野山禅青少年研修所

千葉県富津市田倉942-8

 

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